伝統的工芸品とは

国指定の伝統的工芸品(=経済産業大臣指定伝統的工芸品)とは

日本には、古来より伝統的に使用されてきた原材料を用い、長い間受け継がれてきた技術・技法によって作られた数々の素晴らしい工芸品があります。

その中でも「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき、以下の条件を満たした工芸品が国によって特別に「伝統的工芸品」として指定されます。

      主として日常生活で使われるもの
    • 冠婚葬祭や節句などのように、一生あるいは年に数回の行事でも、生活に密着し一般家庭で使われる場合は「日常生活」に含みます。
      工芸品は、長い間多くの人の目や手に触れることで、使いやすさや完成度が向上します。また、色・紋様・形は、日本の生活習慣や文化的な背景とも深く関わっています。
      製造過程の主要部分が手作り
    • 持ち味が損なわれないように補助工程に機械を導入することは可能ですが、基本的には品質、形態、デザインなど、製品の特長や持ち味を継承する工程は「手作り」が条件です。製品一つ一つが人の手に触れる工程を経るので、人間工学的にも妥当な寸法や形状となりますし、安全性も備えています。
      伝統的技術または技法によって製造
    • 「伝統的」とは、およそ100年以上の継続を意味します。工芸品の技術・技法は、100年以上、多くの作り手の試行錯誤や改良を経て初めて確立するものと考えられています。技術と技法は一体不可分なものですが、どちらかといえば、技術は「技術を磨く」と言われるように「一人一人の作り手の技量」「精度」に関わりが強く、技法は「原材料の選択から製法に至るノウハウの積み重ね」に関わるものと言えます。
      伝統的に使用されてきた原材料
    • 長い間吟味された、人と自然にやさしい材料が使われるため、環境にやさしくサステナブルな製品です。
      ただ、既に枯渇したものや入手が極めて困難な材料もあり、その場合は、持ち味を変えない範囲で同種の原材料に転換することは、伝統的であるとされます。
      一定の地域で産地を形成
    • 一定の地域で、ある程度の規模の製造者があり、地域産業として成立していることが必要です。ある程度の規模とは、10企業以上または30人以上が想定されています。個々の企業だけでなく、産地全体の自信と責任に裏付けられた信頼性があります。

伝統工芸士とは

伝統工芸士は、12年以上の経験による高度の技術を持ち、厳しい試験に合格した産地の作り手をけん引する存在です。
産地の振興の中心として全国で約3,600人の伝統工芸士が活躍しており、その割合は産地の作り手の約7%という狭き門となっています。

「伝統マーク」とは

伝統マーク

このロゴは経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークとして使われています。
各工芸品産地での検査に合格した製品にはこの伝統マークを使った「証紙」が貼られており、その工芸品の品質について生産者が誇りと責任をもってお届けするという信頼の証です。

伝統的工芸品

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